タイム

タイム
シソ科　多年草　常緑小低木
【学名】　Thymus Vulgaris
【別名】　コモンタイム、タチジャコウソウ
【将来的なサイズ】　高さ:２０cm　幅:４０cm
【花期】　５～６月
【原産地】　地中海沿岸
【耐寒性】　強い 【利用部分】　葉、花、茎
【利用方法】　料理、ハーブティー、クラフト、園芸、切り花
【効能】　強壮作用、去痰効果、駆虫効果、血圧上昇作用、殺虫効果、抗微生物効果、
　　　抗リュウマチ作用、腐敗防止効果、通経作用、抗菌作用、気管支炎などに効く
【注意点】　妊娠中の摂取は控える。

直立するタイプと、地を這う匍匐性の二つのタイプ。
タイムにはゴールデンタイムやレモンタイムなど３０種類以上の品種がある。
一般にタイムというと「コモンタイム」を指し、料理などによく使われるのもこの品種。コモンタイムは直立するタイプで、基部からよく分枝し、木質化する。
コモンタイムの葉は灰緑色の披針形で、茎上部に淡桃色の小さな花を密につける。
コモンタイムは全草に強い芳香があり、スパイスとして利用する。

オレンジタイム：
学名:Thymes vulgaris "Fragrantissimus"
オレンジタイムは立性タイプで、全草にオレンジに似たフルーティーな香り。
葉は灰色がかった青緑色で、淡青紫色の花が咲く。

シルバータイム：
学名:Thymes vulgaris "Silver Posie"
草丈:10～20cm
シルバータイムも立性タイプで、葉の縁に白っぼい斑が入り、淡桃色の花が咲く。
斑は冬になると紅色に紅葉する。

クリーピングタイム・クリムソンフラワー：
学名:Thymes p.a. "Coccineus"
草丈:5～8cm
クリーピングタイム・クリムソンフラワーは、這性タイムや濃紅花と呼ばれ、小形の品種で密に広がり、香りは弱め。
紅紫色の花色が美しく、グランドカバーとしておすすめ。

レモンタイム：
学名:Thymes x Citriodorus
草丈:10～20cm
レモンタイムもコモンタイムと同じ仲間で、小さな葉に触れるとレモンのような香りがする。
淡色の花が咲く。

ワイルドタイム：
学名:Thymes serpyllum
草丈:10～30cm
ワイルドタイムはクリーピング・タイムやセルピルムという別名でも知られる匍匐性のタイム品種。
土と接した剖分で発根し、どんどん広がる。
花期には茎を立ち上げ、淡紫色の花をつける。

◆栽培方法◆
タイムの植え付けは３～６月、９～１０月。
挿し木は５～６月、１０～１１月。
株分けは４～６月、１０～１１月。
植え替えは３月～６月、９月～１０月
タイムは日当たりと水はけ、風通しのよい場所で育てる。
タイムは日陰でも生育に問題はありませんが、日当たりのよい場所での栽培の方が葉の色つやも良くなり元気に育つ。
タイムの種子は箱などに筋まきにし、５cmほどまで生長したら、ポリポットに仮植えする。

ポットの下から根が出たら、株間30cmで定植する。
挿し木でも簡単に根がつく。
タイムは根の生長が早いので、鉢の底から根が伸び出してきたら植え替えの合図。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをする。
タイムは過度の湿気を嫌いますので、枝がよく茂り風通しが悪くなると、株が蒸れて葉が枯れてしまうことがある。
これは高温多湿になりやすい梅雨に起こりやすく、収穫もかねて梅雨前に株全体の３分の１くらいを刈り込むようにすると防ぐことができる。
タイムの枝は込み合ってきたら、その都度、収穫を兼ねて刈り込み、間引く。
３年に一度くらいは株分けし、新しい株にして育てるとよい。
花後そのままにしておくと、蒸れて枯れやすいので、刈り込む。
◆収穫方法◆
タイムの収穫は３～１２月。
常緑小低木なのでほぼ１年を通して収穫できる。
香りが最も強くなるのは、開花前後の4～6月。

◆利用方法◆
剪定した枝を束ねて日陰に吊るし、乾燥させたタイムの葉や茎は、ポプリやリースなど各種クラフト、ガーデンの縁どりなどに利用。
ドライハーブにして利用。
タイムの葉や枝は、肉や魚料理と相性がよく、煮込みなど各種料理に利用。
タイムの枝は、鶏肉や牛肉の煮込み料理に枝ごと入れてにおい消し、香りづけに使う。
サラダのドレッシングやヨーグルト、フルーツソースにフレッシュのまま加えると香りが引き立つ。
コンテナに香りのない草花と寄せ植えにすると、香りを楽しむことができる。
プランターの縁から枝垂れて伸びる姿も楽しめる。